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宮沢けいすけ KEISUKE MIYAZAWA

2010年4月13日

フランスの都市計画 (公益宣言、市民参加、ゴミ)

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フランスでお会いした吉崎さんから

送っていただいた情報です

 日本とはぜんぜん違いますね

 また細かな部分については吉崎さんに伺っております

ご参考までに

日本の公的機関による日仏比較

http://www.mlit.go.jp/chosahokoku/h16giken/pdf/0327.pdf

注:

1. この公開資料の中で「民意調査(Enquête publique)」という事前手続も取り上げられていますが、この言葉は資料・文献によっては「公的審査」と訳されていることもあります。

2. 公益宣言を出す機関についての説明が少しわかりづらいので、フランス語での資料をいくつか調べた結果を以下にまとめてみます。

まず、公益宣言は、計画の規模や対象物に応じ、政令、省令、県の命令により出される、となっています。

そうすると、コミューンレベルのプロジェクトであっても、公益宣言は県の命令によって出されると推測され、公益宣言が県の命令によって出されるのはなぜかという疑問が出てきます。これは、事前手続である「民意調査(Enquête publique)」が県の命令により開始され、行政裁判所所長が指名した審査員または審査委員会がこの「民意調査(Enquête publique)」を実施する、となっていますので、公益宣言も同様の県・コミューンとの関係で公益宣言が県の命令によって出されるのだと解釈できます。

また、出された公益宣言に対して2か月以内に申し立てを行うことが可能となっています。申し立ての理由に応じ、行政裁判所または国務院(Conseil d’Etat)が管轄裁判所となります。

その例として、ストラスブール都市共同体(CUS)と近隣コミューンに関わる大規模プロジェクト「西部バイパス計画」について公益宣言が出されたのですが、自然保護団体を中心とする反対派が国務院に申し立てを行ったケースが挙げられます。つい先日、国務院はこの計画の公益宣言の有効性を認めたので、計画は実施に移されることでしょう。

ゴミの分別・リサイクルについて

ゴミ収集やリサイクルのシステムは、都市ごとに異なりますが、ストラスブール都市共同体(CUS)では、ほぼ同一のシステムが全ての構成コミューンで実施されています。

家庭ゴミの場合、コミューンの収集車が週に1度回収に来ます。

ストラスブール市内の場合、青いふたのゴミ箱は一般ゴミ、黄色いふたのゴミ箱は分別ゴミで、それぞれ週1回の収集です(一般ゴミは週2回収集する地区もあるようです)。

ストラスブール都市共同体(CUS)の他の構成コミューンでは、青いふたのゴミ箱だけですので、週1回の収集です。

これ以外に、リサイクル用のコンテナがあります、ガラス瓶専用のコンテナと、プラスチック・紙類用のコンテナの2種類です。

それとは別に、ストラスブール都市共同体(CUS)が行っているのかどうかは不明ですが、靴のリサイクル箱と服のリサイクル箱が置いてあることもあります。

また、郊外には、分別ゴミ・リサイクルゴミ置き場があり、不要になった家電製品や木のくずなどを捨てることができます。ここにはガラス瓶専用のコンテナと、プラスチック・紙類用のコンテナもあります。

缶類ですが、一般ゴミ用の青いふたのゴミ箱に捨て、ゴミ焼却後に取り除くシステムになっています。

大型ゴミの場合は、自分で分別ゴミ・リサイクルゴミ置き場まで持っていくか、担当部署に連絡して取りにきてもらいます。

バイオマス発電と呼んでいいのかわかりませんが、最近の新聞記事によると、消費期限を過ぎて売れ残った食べ物(ヨーグルト、ハム・ソーセージ類、ジュース、パンなど)を利用した発電により、1100軒分の電気を供給を目標とするシステムが導入されました。

エコ地区(Eco-quartier)について

レクチャーでは環境省に採用されたダヌーブ(Danube)地区計画だけを取り上げたので、エコ地区本来の「エコ」の部分が説明不足になってしまい、申し訳ありませんでした。

コンセプトのベースには、持続可能な発展は自然環境に対してだけでなく、生活環境全体を含めた考え方が入っているようです(エコモビリティー、エコ消費、エコ住宅)。

-土地の有効利用

-異なる社会層の交流(共生)、施設等の機能の混合(新しい施設は複合的機能を備えるように設計するという意味だと思われます)

-水資源の有効利用(節水を含む)

-エネルギーの有効利用

-都心部における自然保護・充実(生物多様性)

-環境負荷の低い移動手段(自転車、徒歩、公共交通機関など)

-市民の参加(相互援助、シェアなど)

新築物件は、低エネルギー・省エネルギーのための様々な技術の利用が一般的になっているので、エコ地区で建設されるものは全て低エネルギー・省エネルギー型になっているはずです。

プロジェクトのプラン等の展示方法について

以前はストラスブール市内に住んでいたのですが、数年前にストラスブール都市共同体(CUS)構成コミューンに引っ越してから、ストラスブール市内を歩き回る機会が減ってしまったため、住民として接するチャンスも少なくなってしまい、具体的な例を挙げるのは難しいのですが、ストラスブール市内に住んでいた頃の経験では、やはりブログリー(Broglie)広場でのパネル展示が最も印象に残っています。

ストラスブールに関して言えば、一般の人々に何かをアピールしたい場合は、ブログリー(Broglie)広場かクレベール(Kléber)広場でのイベントが一番だと思います。

エコモビリティー促進については、C・D線の延伸とE線の運行開始と合わせ、2007年8月25日から29日まで5日間、バスとトラムが無料利用でき、各地でイベントが行われました。このエコモビリティー促進には都市整備も含まれており、対象地区の子供たちがトラムと親しめるイベントの開催や、子供たちが描いた絵の展示なども行われました。

エコ地区の紹介については、ストラスブールのダヌーブ(Danube)地区にあるメディアテック(メディア図書館)で1か月間ほど展示をしていたほか、1か月に1回説明会が開かれているようです。

ストラスブール市内には、市庁舎と呼ばれる建物と行政センターと呼ばれる建物があり、日本の市役所的な機能を果たしているのは行政センターの方です。何度か入ったことがありますが、この行政センター内には一般の人向けに大規模な展示をするスペースはないような気がします。

「ストラスブール2025」と題されたストラスブール都市計画では、市民参加形式として、10の地区評議会とのディベート、講演会、ワークショップ、一般市民参加の公開討論会が予定され、既に去年いくつも実施されています。市長出席の一般市民参加の公開討論では、音楽・ダンスホールが会場となりました。このような単発イベントだけでなく、市民の意見を受け付ける意見収集簿のようなものも窓口に置かれているそうです。

展示やイベント以外では、トラムの延伸計画や新施設建築計画などは、地元紙やローカルニュースを通じて情報を得ることが多いと思います。また、アソシアシオンと呼ばれる日本のNPOのような組織を通じて、計画に対する意見を伝えたり、事業主体との討論会に参加している市民もいます。

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