宮沢けいすけ KEISUKE MIYAZAWA

1990年　マレーシア　サラワトゥ州　
先住民がロングハウスといわれる長く続く廊下があり、
部屋伝いにみんなが同居する

熱帯林の奥深く

食べ物は豊かな熱帯林から
その日食べる分のみを取りに行く

　おいしそうなマンゴーが目の前になっていた
　しかし、それも暫くして熟れ、地面に落ちる

　それでいい、必要な分だけとって暮らす生活だった

　野生動物の半数以上が熱帯林に生活し、虫や動物、木が
　同居している

　熱帯林の木は
　高、中、低と三相になっており、台地に根は張らず、むしろ
　根は栄養を分解する前に取ろうと下から上に木の下部を囲むように
　ある
　
　私たちは
　ここ熱帯の木、全てを利用するわけではなく
　１haに3本しかない木を伐採するために高速道のように広い
　路網を整備する
　　
　そうすると　3本の木の為に土地の半分を削り、開発行為に
　動物は逃げてしまう
　そして木を切り、削れた大地からは土が流れ出し
　河がにごる
　
　熱帯林の河はに濁っている印象だったが、本当は澄んでいた
　濁りの無い、きれいな河であった

　当然、この地に住んでいた先住民は自然から
その日必要な分だけ自然からとるという行為が出来なくなった