宮沢けいすけ KEISUKE MIYAZAWA
2010年6月27日
一滴の雫 林業
林業家のところへ取材に行きました
そこも先祖代々受け継がれた林業家
鈴木林業 鈴木英元さん
製材屋と同じように今は林業に携わる人間は少なくなった
はじめ、林業家に机上で話を伺ったが
やはり現場だ
現場に入るや否や、その方の目が輝く
手入れをした林と手入れをしていない林を案内して頂いた
手入れを林に入り、土に木の棒を差し、土に達するまでの
スポンジ場の土壌を調べる
雨は落差4m異常だと破壊行為になるという
手を入れた林には上部にスギ・ヒノキの葉が茂り
中段にも木が有り、その下に下草が茂る
雨はそれぞれの葉や幹に当たり、ショックを吸収、
やわらかい土壌がその水を溜めるのである
ここに水が溜まり、安定的に安倍川に水を供給する事が
できる
手を入れた林は最高に気持ちがいい
見れば解ります
(その様子はフィルムで)
一方で手を入れていない林は もやしのような木々が
立ち並び、中は暗く、下草などもない。
土は表面が見え、雨が降れば流れ出てしまう事がうかがえる
林業とは 私たちの生活を守る公益的な仕事だと
改めて実感した
でも 生業としては
その木の価格
80年かかって育てたヒノキの一本30m 1㎥が
2万円 搬出に1万円かかる
80年育てた費用は抜きである
また
明治の市内から梅が島を結ぶ山道を歩いた先
少し手を入れた林の大きな赤松の木が倒れていた
松くい虫にやられたのだそうだ
幹の太さは80cmはあろうかと云う大木だ
その木が倒れ、まわりの木々もなぎ倒していた
英元さんが
「残念だけど、こういった倒木なんかがあって、
山に光が入るようになるとまたそこから山が復活する。
自然の中じゃ当たり前のように行われている事なんだけどね」
と言っていた
確かに自然はありのままのサイクルで動いている
しかし、一度人間が手を入れたなら私たちも責任を持って
管理しないと、自然ではない。
私たちが損害を被ることを忘れてはならない