お世話になっている方(Kさん)が新型コロナに感染
病床から何度となくご連絡を頂き、この間、保健所対応における課題や改善点を伺いました。
8月24日に質問を取りまとめ、現場も多忙だった為と思います。1週間後の9月1日に担当市職員と情報交換ができました。
【改善方向であると伺ったこと】
①抗体カクテル療法
8月31日に医師会と発症後4日以内であれば早期改善にむけて対応できる「抗体カクテル療法」への対応を市内6病院で実施するとの答え。これまで10日間の経過観察が前提となっており、ご連絡を頂いていたKさんの話では、その後病院に行った際「もっと早く来てくれれば早期治療が出来た」とのことでした。
②経過観察の為の入院を柔軟に
Kさんは10日間39度の発熱後、済生会に入院。点滴治療などを施し、熱も下がり、その後に3日間の経過観察後に退院と云われました。そこで、病床が少ないのなら経過観察は「それこそ自宅に行きます。自分が苦しんだように、自宅で今苦しまれている方のために使ってください」と8月21日に申し出ました。(退院しても感染させない期間に入っています)これも、先日の医師会との協議で見直しを進めているとの答えを頂きました。
③自宅療養中の薬の確保
当初、診療して薬を処方されても、5日分で解熱剤等が無くなり、その後取りに行くことが出来なくて困ったとの話がありました。この点についても、医師会との話で、電話診療で処方箋は提供する、もしくは初めに多めに処方するというように変更するとのことでした。
【課題として伺ったことへの対応】
④酸素濃度を測るパルスオキシメーターの貸し出し
Kさんは自宅療養を言い渡された後に、毎日の保健所から電話がかかって来ては「住所、名前、体温、酸素濃度」を聞かれたとのことです。その際に、酸素濃度を測る「パルスオキシメーターをもっていません」と伝えたところ、「ご自身でご用意ください」と言われ、アマゾンで購入されました。もってないのに、聞かれても困ったとのことです。■一方、静岡市には700個、パルスオキシメーターを持っており、自宅療養者には保健所職員が届けています、とのことでした。⇒在宅治療の際に、無い方は職員に伝えてください
⑤困った食料1週間も自宅療養をしていると食料、水が不足して困ったとのことでした。そこで、発熱も39度で買い物に行けなくて困ったと伝えると(ご夫婦で生活。ご主人が感染後、奥様も発症。)「15分なら外出しても大丈夫だから、ご自身でご購入ください」と電話口の保健所の答えだったとのこと。39度以上の発熱が1週間続いている上での体力面、感染拡大の恐れ、なtどから大変疑問であるとのご連絡がありました。
■先日の市保健所の担当者の話では、静岡県ではあるが食料のストックがあるので、必要だと言われれば郵送が可能です。との答えでした。
⇒自宅療養中、食料、水の確保がご自身でできない時には保健所とのやり取りで、必要だとお伝えください。
⑥感染経路は追わない
療養中の中、保健所から「1週間の行動記録を教えてください」との連絡。行動履歴や会った方を書き出すも、「今は行動履歴から感染経路は追っていません」との保健所電話窓口の答え。聞き取りをした担当者も「現在は追っていない」とのことでした。
■デルタ株の場合、共同生活者であれば、ほぼ感染しているからとのことでした。
⇒病床で苦しい場合は、可能な限りでお伝えください。
⑦療養用ホテルに空きはある
中部地域で現在110床の部屋を確保している(静岡県)そうです。そして、現在も空きはあるそうです。
■今後は一定基準、例えば、基礎疾患があり、年齢が高いなどの対象者は入床できるとのことでしたが、それ以外も病状や環境によっては入れるとのこと
⇒状況によっては、希望をお伝えください。
【今後の課題】
⑧保健所からの電話
Kさんのもとに毎日かかってくる電話の番号が、携帯電話の知らない番号であった。時に保健所から下一桁違いの番号で掛かってくることもあったが「病床のつらい時に、知らない番号からの電話に出たくない。」とのことでした。先日の聞き取りでも「電話に出てくれない人が居て困る」とのことでしたが、普通でも知らない番号には出たくないものです。事前に伝えるか、共有番号を確保するか、受け取る側への配慮が必要です。 また、「保健所への電話も、緊急時にどの番号に掛けなおして良いのか分からず不安だった」とのことでした。
□まず、保健所から食料、水、パルスオキシメーター、緊急時の連絡先を先に送れば、安心します。 改善を求めたいと思います。
⑨自宅療養を極力減らすこと
家族内感染の原因です。自宅療養、夫婦でどちらかが感染すれば、Kさんのケースのように必ず対応します。ちなみに、Nさんのところはご主人が10日の後に入院、奥様が自宅療養となったため、東京から娘さんが来て、看病にあたっていました。 どんどん、拡散してゆきます。先日の聞き取りでも、「一人暮らしや見る人が居なければ、親戚、身内、近所の人に頼むしかない」との答えでした。これも拡散します。静岡市型対応として、医師派遣をすることを先日報道されました。診療報酬として、一件3万円の手当と医師の電話聞き取りに一件7000円を市が公費負担をする制度とのことでしたが、⇒ とにかく、感染者に接触する機会を減らすことそのためには、群馬方式でしたでしょうか、ホテルを借り上げて、そこに自宅療養者に入床してもらい、その場所を医師が循環してもらうのが今よりも良いと思います。廃業された旅館、今経営が苦しいホテルなどへの協力要請をもう一度、静岡市独自でして頂きたいです。
⑩改善点への対応
実際に感染した方の話と、保健所担当者との話の中で、いくつも話が違う点がありました。現在、保健師40名と外注の看護師で毎日新規で増える感染者に対応していること、それぞれが対人間であることから考えると食い違いはあるかとは思います。多忙な中、保健所や医療関係者の皆様のご努力は分かりますが、市の代弁者ではありません。議員は市民の代表です。
⇒実際に感染中で困ったことがあって、改善を求めたいといった場合、市議会議員にご連絡ください。市議会議員とは、市民の意見を行政に反映させるため・市の予算に対しての議決権を有し・市の施策に対する情報公開の請求を行い・市議会において、公開の場で議論することが出来ます。その為に、皆様から税金を頂いております。課題を伝えて、改善させてください。
現在、感染し、知り合いの議員も居なくて、困っているという方は宮沢までご連絡ください。宮沢圭輔 携帯 090-7869-2311
最後に
Kさんは退院しましたが、現在も重い肺炎を発症し、年内一杯をかけて治療することになってしましました。もっと、早期の対応で、ここまで酷くならなかった、そういったことはできなかったのかと思います。
病院から退院した後は、保健所から一枚の手紙。これからは個人と病気との戦いになります。
Kさんは、高齢者ではありません。基礎疾患もありません。煙草も吸わず、お酒も飲みません。フルマラソンを走ります。一流の経営者です。ワクチン接種3日前に発症してしまいました。(今後、ワクチン接種も最大の対応策の一つです)
こういった方でも、感染して重症化、長期化する場合もあります。
感染してしまうのは、今は仕方のないことなのしれませんが、そうなった後の対応で、静岡市ができること、わたしたち一人一人ができることに取り組んで行きたいと思います。
以上
2021年9月2日 宮沢圭輔